しつこい「心の警備員」をクビにして、人生を激変させる方法

森翔吾です。

ロシアの冬は、
川ごと凍ります。

今日の気温マイナス6度。

川の表面はカチカチの氷で
覆われている。

なのに、

ある場所だけ氷が溶けて、
黒い水面がのぞいている。

川幅が狭くなっている場所や、
底から湧水が出ている場所。

どんなに表面が凍っていても、
水の流れがあるところだけは
凍りきれない。

そして、

季節が少し進んだ時期にも、
もうひとつ不思議な光景があります。

ロシアでは「春の気配」を感じる
2月や3月。

気温はまだマイナス5度。

日本の感覚だと、

太陽が出ていても
マイナス5度で雪が溶けるなんて
ちょっと想像できないですよね。

でもロシアでは、

地面に近い部分の雪だけが
溶けて水がちょろちょろと
流れている。

上からじゃない。
下から溶けている。

なぜか?

答えは「地熱」です。

どんなに外気が冷え込んでも、
地球の深い部分は、

季節に関係なく
温度が一定に保たれている。

だから雪は、

太陽で「上から」溶けたのではなく
地面の温かさで「下から」
溶けていたんです。

凍った川も、
春先の雪も、

表面はガチガチでも、
内側には
まだ流れているものがある。

その光景を見て、僕は
こう思いました。

「あぁ、これ、人間も同じだな」

と。

僕らは大人になるにつれて、
理性の力で表面を
ガチガチに凍らせてしまいます。

「ちゃんとしなきゃ」
「恥をかかないようにしなきゃ」

そうやって、
分厚い氷で自分を覆ってしまう。

でも、
あなたの奥底はどうですか?

凍っていますか?

違いますよね。

ロシアの大地と同じで、
深い場所にはまだ、

ドロドロとした熱い
「本音」が流れているはずです。

「本当はこれがやりたい」
「今のままじゃ嫌だ」

その熱は、消えていない。

ただ、

分厚い氷に阻まれて
表に出てこられないだけ。

じゃあ、

誰がその氷を守っているのか。

僕はその犯人に、
「心の警備員」
という名前をつけました。

もっと正確に言えば、
彼の本名は
「Mr.セーフティ」

「安全」だけを最優先にして、
あなたの挑戦を片っ端から
止めにかかるやつです。

今日は、
この警備員の正体と、

彼をリストラして、

もっと優秀な
「新しいパートナー」を
雇い直す方法をお話しします。

 

目次

「Mr.セーフティ」の正体は、古いセキュリティソフト

まず、

決してこいつは
「悪いやつ」ではありません。

元をたどると、
かなり優秀なやつです。

原始時代。

人間がまだ小さい集団で
生きていたころ。

仲間から嫌われることは、
ほぼイコール「死」でした。

・変なことをして、村八分になる
・リーダーを怒らせて、森に追い出される
・ひとりぼっちで、獣に襲われる

こうならないように、
脳は「Mr.セーフティ」
を雇いました。

イメージとしては、
村の入り口で槍を持って立っている
番人みたいなやつです。

外敵が来たら「危ない!」と叫ぶ。

仲間が怒りそうなことを
しようとしたら
「やめとけ」と止める。

このおかげで、
僕らのご先祖さまたちは、
生き延びてきたわけです。

しかし現代において、
この警備員は「暴走」しています。

現代の日本で、
会社を辞めたり、
新しい挑戦をして失敗しても、

餓死することはありません。
獣に襲われることもない。

「命」の危険なんてないんです。

なのに、Mr.セーフティは
全力でサイレンを鳴らす。

なぜか?

彼が守っている対象が、
「命」から「評判(プライド)」
すり替わっているからです。

 

僕の警備員が、全力でサイレンを鳴らした日

僕の人生でも、

Mr.セーフティが「最大音量」で
警告してきた瞬間がありました。

事例として、2つ紹介します。

どちらも、

その警告を無視したおかげで、
今の自由な生活があります。

 

① 29歳、会社を辞めたとき

当時、

サラリーマンだった僕が
「会社を辞めて独立する」
と決めたとき。

Mr.セーフティは、
同僚や友人の声を借りて
こう叫んできました。

「おい、正気か?
フリーランスなんて不安定だぞ。
失敗したら借金まみれだ。
穴の開いたパンツを履く生活になるぞ!」

怖かったですね。

「お前には無理だ」という声が、
頭の中で反響するんです。

でも、

実際はどうだったか。

辞めても死にませんでした。

一時的に大変な時期はあっても、

「穴の開いたパンツ」
を履くことはありませんでした。

むしろ、あの時、
Mr.セーフティの言うことを聞いて
会社に残っていたら……

今頃、

満員電車の中で
死んだような目を
していたかもしれません。

 

② ロシアへ移住したとき

結婚して子供ができたタイミングで、
ロシアへの移住を決めました。

大きな理由は「生活コスト」でした。

妻のおばあちゃんから
譲り受けた家に住み、

自給自足に近い生活をすれば、
当時は月5万円ほどで
生活できたからです。

でも、決断の時、
Mr.セーフティは
猛烈に止めに入りました。

「おいおい、そんな訳のわからない国に行って大丈夫か?英語すら通じないんだぞ?治安はどうなんだ?
そんな辺鄙な場所へ行って、本当にやっていけるのか?日本にいれば安全なのに!」

Mr.セーフティが言う
「常識的な安全」は、
日本に留まることでした。

でも結果、どうなったか。

あれから6年。

娘はすくすくと育ち
僕らは地方都市の中心地に
自分たちのマンションを
持つことができました。

そして今、

僕はこうしてタイのプーケットで
2週間のんびりと
家族旅行を楽しんでいます。

もしあの時、

Mr.セーフティの言う通り
日本円だけを稼ぎ、

日本だけで生きていたら、
今のこの生活はなかったはずです。

タイの食事代だけ見ても、

この十数年でおおよそ2倍に
上がっています。

円安もあって、日本円の価値は
相対的に下がっている。

逆に、

ロシアのルーブルは強く、
プーケットはロシア人旅行客で
溢れかえっている。

Mr.セーフティが
「安全だ」と言い張る檻の中が、

本当に安全かどうかは、
外に出てみないとわからないんです。

彼はいつも、

もっともらしい顔で嘘をつきます。

「そっちは危険だ」と。

でも本当は、

「そっちは恥をかくかもしれないし、
前例がないから怖い。
だから安全な檻の中にいろ」

と言っているだけなんです。

科学が証明した「警備員」の黙らせ方

じゃあ、どうすれば
このうるさいMr.セーフティを
黙らせられるのか?

気合?
根性?

いいえ、
もっと科学的な方法があります。

正直に言うと、

会社を辞めた時も、
ロシアに移住した時も、

僕はこの方法を
知りませんでした。

あの頃は、

ただ歯を食いしばって
Mr.セーフティの声を
無視していただけ。

「うるせぇ、黙れ」

って、力ずくで
押さえつけていただけなんです。

だから、

決断するたびに
ものすごく消耗した。

もっと早く
知りたかったですよ、本当に。

「警備員を
正しくクビにする方法
あったんだ」

って気づいたのは、
ここ数年のことです。

しかも、

それは僕が毎日の生活の中で
無意識にやっていたことと
ぴったり重なっていた。

僕がロシアで
凍った川沿いの堤防道路を歩いたり、

タイのプーケットで
波打ち際をピチャピチャと
裸足で歩きながら、

ひとりで歩きながら
思ったことを声に出す——

名付けて
「壁打ちウォーキング」

これは、

1. 人目のない場所を選んで歩く。
2. 「いま何が不安なのか」「本当は何をしたいのか」を、そのまま独り言でしゃべる。
3. 評判を守るための言葉ではなく、「本音ベース」で話す。

たったこれだけの
シンプルな方法ですが、
脳科学的な裏付けがあります。

根拠①:歩くと脳が切り替わる

スタンフォード大学の研究では、
被験者が座っている状態と、

屋内トレッドミルや
屋外を歩いている状態を
比べたところ、

歩いている時のほうが
発散的な発想のスコアが、
(いろいろなアイデアを出すテスト)

平均で約60%
高かったと報告されています。

人間はもともと動物です。

「歩く」という行為は、
餌を探したり、

安全な場所に移動したりする
前向きな生存活動。

身体を動かすと、脳は
「今は移動モードだな」と判断し、

不安を生み出す機能
(心の警備員)の
ボリュームを下げ、

代わりに「探索・解決」の
スイッチを入れる。

だから、

ただ歩くだけで
ネガティブな声は小さくなり、

新しいアイデアが
出やすくなるんです。

根拠②:言葉にすると脳が落ち着く

UCLAの研究では、

怒りや恐怖などの感情を
「これは怒りだ」「これは不安だ」と、

ラベルを付けて言葉にすると、

脳の警報装置である
「扁桃体(へんとうたい)」
の活動が弱まり、

前頭前野の一部の活動が
高まることが示されています。

頭の中で
「どうしよう、どうしよう」
と考えている時、

Mr.セーフティは
パニック状態です。

でも、

「あ、俺はいま、
失敗して笑われるのが怖いんだな」

と口に出して、

あるいは心の中で言葉にして
感情にラベルを貼ると、

脳は「あ、正体がわかった」
と安心して、

警報を少しずつ解除する。

歩く。
独り言をいう。

そして、
誰にも見られていない場所でやる。

この3つが揃った時、
最強のMr.セーフティも、
強制的に休止モードに入ります。

今日からできる「壁打ちウォーキング」3ステップ

じゃあ、

実際どうやればいいのか。

難しく考える必要はありません。

明日から、
次の3ステップだけ
試してみてください。

1. 家や職場の近くで、10〜15分ひとりになれる散歩コースを決める。

2. 歩きながら、「いま一番怖いこと」「本当はやりたいこと」を、そのまま言葉にしてつぶやく。

3. 最後に、「じゃあ、明日できる小さな一歩は何だろう?」と自分に問いかけ、具体的な行動を1つだけ決める。

完璧な答えを
出す必要はありません。

大事なのは、

「Mr.セーフティに
主導権を握らせたまま立ち止まる」
のではなく、

「歩きながら
自分の本音にマイクを渡す」
ことです。

警備員を「クビ」にして、新しい相棒を雇え

最後に。

この「心の警備員」、
Mr.セーフティを
ただクビにするだけでは、
またすぐに戻ってきてしまいます。

脳には
「空白」を嫌う性質があるからです。

だから、

人事異動を行いましょう。

今まで「評判」を守っていた
古い警備員。

彼の名は、

もう一度言いますが
「Mr.セーフティ」

感謝状を渡して
引退してもらいましょう。

「今まで守ってくれてありがとう。でも、もう命の危険はないから、君の仕事は終わりだ」

そして、空いたポストに
新しいパートナーを
雇ってください。

名前は、
「Mr.ミライ(未来)」です。

彼の仕事は、

「評判」を守ることではありません。

「あなたの時間と可能性」
守ることです。

Mr.ミライに
こう命令しておいてください。

「もし私が、他人の目を気にして
立ち止まりそうになったら、
全力でこう怒鳴ってくれ」

『おい!人の目を気にしてる場合か?そんなことより、やりたいことをやらずに死ぬほうが、よっぽどリスクだぞ!』

古い警備員のMr.セーフティは、

「やると失敗するぞ」
と脅しますが、

新しいパートナーの
Mr.ミライは、

「やらないと後悔するぞ」と
背中を蹴飛ばしてくれます。

僕が今、

プーケットの道を
ブツブツ言いながら歩いている時。

隣にいるのは、
もうMr.セーフティ
ではありません。

「今日は何をして遊ぼうか?」
「次はどんな面白い記事を書こうか?」

そう語りかけてくる
新しい相棒、

Mr.ミライです。

あなたの脳内の警備室。

そろそろ、
人事異動の時期じゃないですか?

まずは明日、

10分だけ
「壁打ちウォーキング」に
出かけてみてください。

その一歩が、

あなたの内側でまだ流れている熱を、
ゆっくりと表に出し始めてくれます。

 

 

P.S.

実際のところ、
この人事異動は
そう簡単にはいきませんでした。

その裏側の話はこちら(メンバー限定)

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